2010年09月28日

[読書ノート] ルポ生活保護

ルポ 生活保護―貧困をなくす新たな取り組み (中公新書) 本田良一著


最近は経済学徒らしく(?)データや論文ばかり眺めている。現場の声を聞きたいな、と思っていたので手にとったのが本書。しかし、予想に反して、内容としては生活保護に関わるデータや事実関係(特に政治に関わるもの)が中心である、との印象を受けた。

情報量は豊富であり、生活保護の現状、生活保護システムの全体像・問題点を網羅的に知りたい方におすすめしたい。

以下の2点に問題があると感じた。

1.データ・情報が羅列になっている
情報が豊富なのは間違いないのであるが、それが上手く整理できていない印象を受ける。様々な数値も文章中で漢数字で示されることが多く、なかなか頭に入ってこない。頑張って読みきったが、半分程度で飽きてしまったのは事実である。

2.筆者の意見はどこ?
全体として、筆者の意見や主張が見えず、「顔の見えない」本だな、と感じた。意見や主張に当たるものも、識者の引用であるケースが多い。特に第七章「どう改革するか」は数々の政策が簡単に紹介されているだけで、残念であった。

この2つの問題は、筆者の本田氏が新聞社員であることに起因していると思う。データを示し、記事中では意見をいれない、というのは新聞の基本的スタンスであるが、それをそのまま新書にしてしまうと違和感を感じるのであろう。媒体と文の書き方は必要に応じて変えなければならないな、と再認識した。


次の記事では気になった箇所にコメントしていく。




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2010年08月04日

[読書]もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

なんと100万部(発行)を超えたというお化け本、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』を読みました。面白い本でした。


本書が面白い理由は様々な要素の『組み合わせ』にあります。個別に見ると、弱小野球部が甲子園を目指すというありふれた設定(注1)、経営物としても少し勉強すれば出てくるような内容、萌え系の絵も近年の動きを見ればまぁ普通…といったところなのですが、これらが組合わさって大きな力をなしています。


いろいろ小難しい経営の話が、トントン拍子に進む話のテンポに合わせて頭に入っていく過程が楽しめます。読み切るのに時間はかからないので、一読してみる価値があると思います。類書として、こちらも経営小説のベストセラー、『ザ・ゴール』が挙げられます。


1点面白いと思ったことを付け加えると、野球部という非営利組織に「マネジメント」という視点です。マネジメントはどんな組織においても必要なのですが、会社以外ではどうしてもそういう観点は薄れてしまう傾向があります。特に中学高校くらいでそんなことを真剣に考えることはあまりないでしょう。そこに光を与えたというのも、本書の良い点だと感じました。


いやはや、秋元康恐るべし!(注2)


(注1)こんなこと書いてますけど、不覚にも最後のほうでかなり泣いてしまいました…最近弱いんですよね…
(注2)筆者の岩崎夏海氏は秋元康氏に師事し、AKB48のプロデュースにも関わった方のことです。




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2010年01月09日

読書:人材マネジメント入門

少し前(行動経済学会のとき)に読んだ『人材マネジメント入門』のレビューをします。著者は人的資源管理論で有名な守島先生。


人事の本として前に『人事経済学』を読みましたが、流れはほぼ同じで、人材の獲得、育成、評価、退職と、人事部が人材のフローの各段階で何を考慮すべきか、ということが書かれています。


しかし内容は大きく異なります。「人事経済学」と比較すると、本書は「人材を尊重する(1章割り当てられてもいる)」「公正性、納得性」を強調しているように見えました。経済学ではすぐには出てこない論点なので、大変興味深かったです。実務遂行においてこの観点が重視すべきだろうことがわかったのと、今後経済学の理論・実証がこの方向にも発展することを求められている、と感じました。両書はぜひとも比較してほしい本です。


経済学とは異なる視点とは言え、本書は極めて理論的に作られており、「こんなこと現実で可能なの?」と思うこともしばしばありました。人材マネジメントを学ぶには、この本をベースとして、ケーススタディや労務管理の実務を学んでいくことになるのだと思います。(今の僕はできなそうだなぁ)


※補足?:前に書いた気もするが、高3〜学部2年半ばまで守島ゼミに入ろうとしていた。変えたのは勘だが、人材マネジメントの視点からは「労働問題」は分析しづらいことが1つの要因である。ただ、実務により近い視点を持つことは重要である。
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2010年01月07日

読書:シンデレラがいじめられるほんとうの理由

『シンデレラがいじめられるほんとうの理由』を読みました。著者はマーティン・デイリー、マーゴ・ウィルソンの両氏で、進化生物学的な視点に立つ人間行動研究で知られています。本書を読んだのは学部1年の冬の導入ゼミ(法学部のゼミにもぐりこんだ)にて。


本書は、「継子いじめ」は「『自分の遺伝子を残す』という目的のために、進化生物学的に起こってしまう現象である」という理論を、社会生物学的な視点から主張し、その反論に再反論をする、というものである。


主張の根拠としては
1.生物学研究において観察される「継子殺し」
継親として群れに入った生物が継子を殺す、卵をつぶすという例は多い
殺さない例は、殺す利益が無い、または殺すコストが高いことや、配偶者から今後の生殖機会を伺うためである。決して「愛がある」だけではない。

2.数々のデータ
幼児虐待の危険は継子のほうがはるかに大きい

ということがある。この主張をもって、「継親は親の「役割」がわかっていない」などの主張を退けている。また、「生物は「種の保存」のために生きている」という理論も流れで退けている。


いろいろな学問、特にゲーム理論を学んだ後で見ると、この主張はなんら違和感がなく、当然だと思う。特筆すべきは、この主張が何か受け入れがたいという人が多くいるということだ。「人や動物は合理的でない素晴らしい愛で道溢れている」という信条がそうさせるのであろう。


学問は感情的な批判にさらされることが多い。それは「学問の世界」でも起こることだ。それに対抗するには、緻密な論理と主張の根拠となるデータが必要だ。経済学だけでなく、他の学問にもあることなのだなぁ、ということを思い起こさせる。


※補足1:関連する議論としては、ジェンダー論など性差に関するものがある。これも「男女の差異の存在は一切認めない」という批判にさらされることが多い。

※補足2:シンデレラが「継子いじめ」の話だということは、少なくとも日本ではあまり意識されていないと思う。「かわいそうな子のサクセスストーリー」だろう。
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読書:アニマルスピリット

『アニマルスピリット』を読みました。著者はどちらも大御所、ジョージ・アカロフとロバート・シラーです。昨年週刊ダイヤモンドのベスト経済書で1位を獲得する、専門家の間でも大変定評のある本です。


昨年流行?した行動経済学本ですが、ほとんどは細かな意思決定バイアス(プロスペクト理論、反証バイアス、アンカリング効果…)についてのものです。この本はそうではなく、大きなくくりの意思決定の性向(アニマルスピリット)から、しかもマクロ経済現象を読み解く、という大変画期的なものです。


アニマルスピリットとしては、安心・公正さ・腐敗と背信・貨幣錯覚・物語の5つが挙げられ、この性向が以下に経済、とくに金融に関する事項(金融政策、インフレ、貯蓄、株式・住宅などの価格変動)に影響を与えていることを見ています。既存の経済学が説明できない部分もよく説明できますよ、ということです。


本書のストーリーは大変説得力があるもので、僕の持つマクロ経済学への疑念がさらに深まってしまいました笑 しかしうまい具合に訳者の山形浩生氏のあとがきが付されていて、本書のストーリーに入り込むことへの一定の留保がなされています。。(既存のマクロ経済学の有用性もちゃんと理解してよ、とのことなど。)特に日本ではそもそも経済学理論に基づく政策運営がなされているかどうか疑わしい面が多い(らしい)ので、まずはそこから始めなければならないことは忘れてはなりません。


いずれにせよ、このような行動経済学的アプローチは今後もより発達して行く可能性が高いので、多くの人に読んで欲しい本です。特に、訳者の言葉を借りると、「既存のマクロ経済学理論の中にどっぷり浸り、それを空気のように当然のようなものと思っている人々」には。


※補足:アニマルスピリットは、「起業家精神」みたいなことだと勝手に思っていた。池田信夫氏の影響?

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2009年12月20日

現代マクロ経済学講義

これも少し前になってしまいましたが、ものすごくざっくりと『現代マクロ経済学講義―動学的一般均衡モデル入門』を読みました。(しかも半分くらいしか読んでない)


コアコースをとっていても、マクロ経済学の枠組みが全くと言っていいほどわからない。この本を読んで、ようやくわかってきた。第1章をもとに、ざっくりまとめてみる。


・伝統的IS-LMモデル
経験則として使いやすいが、ミクロ的基礎付けが無い
(↑ルーカス批判:経済変数の関係は、個人の行動様式の変化で変わってしまうので、見た目だけのものであり意味がない)


・RBC(基本モデル)
Real Business Cycleモデルは、ミクロ的基礎付けのあるマクロモデルでは基本的なもの。(ラムゼイモデルに労働供給を加えたもの)完全競争・完全情報が仮定されている。
→理論・実証両面に不備がある
→完全競争・完全市場の仮定を緩める必要性


・発展したモデル
完全競争・完全市場の仮定を緩めた、多くのモデルが存在する。いずれも、ミクロ経済学の理論の発展がもととなっており、ここまでくるとミクロとマクロの境界は曖昧である。

代表的な3つのモデル
・New IS-LMモデル…財市場の不完全性を導入←不完全競争モデル
・Credit Cyclesモデル…金融資本市場の不完全性を導入←情報の経済学・契約理論
・サーチモデル…労働市場の不完全性を導入←サーチ理論


こんな感じだそうです。頭の中が整理されたので、非常に良かったです。ただコースワークでは成長論や世代重複モデルを扱ったのですが、これらがどう関連するかは、よくわかりませんでした。
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2009年11月05日

実践行動経済学

『実践 行動経済学』


東京に行き来する間に読みました。刺激的でとても良い本でした。


行動経済学に関する本はたくさんあり、正直どの本も似たようなことが書いてあるのですが、この本はそこから一歩進んで、「選択肢の提示方法によって、人々の健康・富・幸福に寄与する」という問題を扱っています。


キーワードは「リバタリアン・パターナリズム」「ナッジ(原題)」。
人々がより良くなるだろう選択肢に誘導しつつ(ナッジ)も、(この辺がパターナリズム)選択の自由は確保する(この辺がリバタリアン)というアイデアです。


具体的には、臓器提供の意思表示は初期設定(意思表示をしていない状態)を「提供する」とおくか「しない」とおくかで大きく提供率が異なるため、前者にすることで臓器提供を大幅に増やすことができます。


このような政策が社会保障・環境問題や果てには「結婚の民営化」など様々な問題に切り込んでいます。


「選択肢を作る」という作業は意外と経験することが多いもの。読めば人間に関する洞察が深まり、有用となること間違いないでしょう。


「労働」においても、第4章でいう「ナッジが必要な条件」を満たすことも多そう(例えば、人々はそう多く職選びをする機会はありません)なので、応用可能性はかなりあると感じました!

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2009年10月21日

行動経済学――私の原点

『行動経済学 経済は「感情」で動いている』友野典男


まだ途中までしか読んでいないが、ちょっと読めそうに無いので先にレビュー。


この本を読むのは数度目である。実はこの本、僕が経済学に大きく足を踏み込むきっかけとなった本のうちの1つである。(もう1つは「ニート」って言うな!)確か買ったのは学部2年のとき。


近年経済学を席巻している行動経済学についての本。プロスペクト理論、双曲割引などなど、様々なトピックを網羅。


新書とは言え、あなどれない。他の行動経済学の一般書より丁寧に(というより経済学者でもしっかり読めるように笑)書かれている、という印象。主観確率の関数形など、テクニカルなとこが嬉しい。


行動経済学の入門としては良い一冊だろう。もちろん、既存の経済学をそれなりに勉強してからの話だけども。僕はそうではなかったかもしれないが。


―――


経済学に興味を持ったとき、経済学に進むことを決めたときなどの気持ちが思い出せた気がする。研究は行動経済学的要素を絡めて進めていきたいな〜。

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2009年10月09日

人事経済学

『人事経済学』樋口美雄

東京への行き帰りの途中で読みました。

採用から退職まで、企業の人事部が行う活動を経済学的に分析した本。合理的な経済学的分析が、淡々と書き連ねられている。行動経済学が「流行り」の今では、売れないかもしれない。

基本は、どんな場面でもコストとベネフィットを勘案して決定しましょう、限界利益と限界費用が一致する点で変数は決まるでしょう、と言うお話です。ビジネスマンの方は、冷静な分析力を得る、という意味で有益だと思います。

僕にとっては核となる人事戦略の話は知っていることが多かったので、むしろ序章にあたるデータのほうが興味深かったです。2001年時点では労働市場の流動化も年功制も大きく変わってはいません。今はどうなのでしょう。

次の一節が冷静で的を射ていると思ったので、引用して締めたいと思います。(pp50-51より)


>おそらくわが国の労働市場の流動化は、当面、すべての人の転職率が上がるというよりも、長期雇用者と短期雇用者が二極分解しながら、短期雇用者の比率が上昇することによって流動化すると考えられるからである。


おそらく、「長期雇用」は一定比率で残り続けるのです。


※体調は回復。お騒がせしました!
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2009年09月09日

書店で気になった本

『ミクロ経済学〈2〉効率化と格差是正』八田達夫

ミクロの実践的応用としてすごく良いと思いました!


『現代経済学の潮流2009』

最新の経済学の動向はしっかりとつかみたい。。。



しかし貧乏学生生活、なかなか『本を買う』ことに手が伸びません。

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2009年08月31日

契約と組織の経済学

『契約と組織の経済学』柳川範之


契約・組織の経済学を学習しようと思ってとりあえず読んだ。単純な不完備契約モデルと金融契約モデルから、公的企業・銀行規制などの諸問題に切り込んでいる。


この分野がどんなものかを知るのには良いと思いますが、ややもの足りない印象。(まあ、一応『組織の経済学』は一通り読んでますしね^^)ちょっとしたらもう1回読んで、新しい本を読もうと思います。

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2009年08月28日

戦後世界経済史

『戦後世界経済史―自由と平等の視点から』猪木武徳


大阪帰還中+αで読み終えました。

タイトルどおり、戦後の世界経済史を概観する。欧米日本はもちろん、社会主義国や中南米、アフリカなど地域としても全体をしっかりカバーしている。新書なので1つ1つの項目はどうしても薄くなってしまうが、要点が押さえられていてわかりやすい。勉強になりました。


社会主義国の没落が印象的。人間行動における適度なインセンティブの必要性がよくわかる。特に、資本主義に否定的な見方が多い今だからこそ。


経済史の勉強の大切さを痛感。現代も歴史の一部であり、変わりゆく中の一部であることを、実感する必要があると思いました。

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2009年07月05日

歴史を学ぶ

僕が学部入学前に「勉強したかったこと」で最もできなかったのは、たぶん歴史系の授業です。

とんでもない学部入試のための勉強をいろいろしていく(労働組合史をめちゃめちゃ勉強したりとか…)うちに授業もいろいろとりたい!と思っていたのですが単位の都合などもありほとんどとることができませんでした。

『ソウルフルな経済学』をようやく読み終えたので、今回の空き時間読書には『ビジネスの歴史』を選択。

「ビジネス」と呼べるものが始まった19世紀イギリスから、現代に至るまでまとめられているようです。「ビジネスの歴史」といえども企業の外部環境についてもしっかり書いてあるようで、経済学的視点からも楽しめると思います。

ソウルフルのレビューも早めに書きたいですね。。。

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2009年06月26日

久々の本屋

今日は書店に行きました。

『サーチ理論―分権的取引の経済学』を久々に見る。昔は難解過ぎて無理だよ〜と思っていたが、マクロ1でやったこともあり独学できそう。実力アップを感じ嬉しくなった。労働市場だけなら半分なので、これは夏休みにやりたい。


『オークション 理論とデザイン』も久々に見る。これは逆に相変わらず難しそう、と思った。ミクロ2(ゲーム等)の後にやろうと思う。


新たに気になったのは『公共選択の経済分析』。先日の記事で書いた小西先生の本です。これもゲームの後かなぁ。


あとは久々に一橋の赤本を見てみました笑 大学入試についてはいろいろ言いたいこともあるので、いずれ記事にしたいですね〜。

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2009年05月17日

大型書店

先日梅田に行ったときに寄った、紀伊国屋書店の梅田本店が非常に大きく気に入りました。阪急内にあり、阪急利用者は利便性が高いのも好点です。


土地柄もあるのか、入ってすぐはビジネス書の嵐。それにつられて、経済学の本も充実しています。さらに良いと思ったのは、洋書コーナーの充実度。ペーパーバックやGraded Readers、資格試験対策の本など英語力アップのための書籍がなかなか揃っている印象。絵本も置いてあるので、英語を基礎から積み上げるのにも便利だという印象を受けました。


東京では池袋ジュンク、新宿ジュンクと紀伊国屋、神保町三省堂など大型書店に良く立ち寄っていたので、大型書店を発見できたのはかなりの収穫です。

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2009年04月21日

職業としての学問

『職業としての学問』マックス・ウェーバー


卒業に際しある方からいただいた。古典というのはあまり読まないもので、マックス・ウェーバーもこれが初めて。訳は思ったよりも読みやすかったが、それでも読み進むのは大変だった。背景知識が薄すぎる…


これもちまちま読んだのでいろいろ忘れてしまったが、1世紀ほど前の講演にも関わらず、現代に通ずることも多く参考になったと感じた。薄いので、あと数回読み込みたい。


印象に残ったのは

・研究というものは更新されていくものであり、むしろそれは歓迎すべきことである。(新しい研究による反論などを怖がるべきでない)

・教師は指導者ではない。よって教師は自己の主張を生徒に強制してはならない。

といった箇所。私も自己の主張に過度にこだわること無きよう、研究者として道を歩んでいきたいものだ。


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2009年04月12日

ゲーム理論で勝つ経営

『ゲーム理論で勝つ経営 競争と協調のコーペティション戦略』

友人からもらったもの。何で読んでなかったんだろうって気もしますが…。移動時間などにちまちま読んでいたことと、文庫の割りに重厚な内容だったことから読破にはなかなか時間がかかりました。


本書は、ゲーム理論を基にした思考について豊富な具体例を通して説いている。大きなテーマは「競争」と「協調」。今でこそ「Win-Winの関係」という単語は様々な場所で目にすることができるが、本書がその思考の普及におそらく大きな役割を果たしたのであろう。


「競合相手とは常に競争しなければならない」といった狭く硬い考えから脱出し、物事を複数の視点から見ることができるようになる。経営学の観点からももちろん大事であるが、他の学問、さらには日常生活を送る上でも非常に参考になる。


経済学からの目線でいうと、日ごろ理論ばかりを見がちになってしまう学生にとっては、経済学が以下に応用されるかを見ることができるので、新たな視座を得ることができるだろう。本書に数式は出てこないが、背後にある数式を想像することでたぶん思考力がつく。


僕がもっとも不意を突かれたのは、何度もでてくる『協調はパイを作り出すときに、競争はパイを配分するときに行われる』という言葉。労働問題を分析するときも、この考えは重要である。最近は、どうも後者だけが強調されているような気がする。なのに、完全にこの視点を見失っていた。猛反省である。卒論のときにこの発想が出ていれば…。




書評って難しいなぁ。


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2009年03月20日

学生の本棚

P3200038.JPG
以前から持っているor読んだ本のリストでも作ってアップしようかとおもっていました。

しかしリスト化は大変なので、今日完成した本棚の写真をアップします。参考にしてください。

※持っているだけで読んでない本も多数あります



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2009年02月22日

『公務員の人材流動化がこの国を劇的に変える』

『公務員の人材流動化がこの国を劇的に変える―奇跡を起こす「5つの急所」』

を読みました。

「官は官、民は民」と分裂している雇用を流動化、すなわち「官から民、民から官」への流れを作ることで、日本を変えようという提言。


著者は元外務省で、現在は人材コンサルタントの山中俊之氏。ケンブリッジ大で開発学修士、阪大で博士号(組織人事マネジメント)も取得している。


公務員から民間への転身、民間から公務員の転身への社会的利益をまず説明し、その実現可能性を様々な人と話した、あるいは働いた経験から主張している。特に官僚と労組からの反対も織り込んだ上での記述は現実的で素晴らしいと思った。


私も経営学、経済学を学習する過程で硬直的な雇用制度は現代では非効率的なことはわかる。ここまでは多くの学者も指摘している思うが、どうも地に足が着いていない議論となってしまうことともある。この本は現実を見据えた上で「理想」に近づこうという筆者の強い意志が見えた。読みやすくわかりやすく、良い本であった。


たまには経営学の勉強もし直そうかなぁ。


ちなみに、2月21日付の朝日新聞18面に元文部科学省、現在はコンサルタントの山本直治氏が類似の記事(公務員叩き―適材適所の転身を阻むな)を書いている。


posted by とも at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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