2010年02月20日

[メモ]最低賃金について:経済学的理論と実証

"The Economics of Imperfect Labor Markets"を読み進めています。今日はch.2の最低賃金のパートを読んでのメモを簡単に記していきます。


<最低賃金の国際比較に関して>
単純比較にはあまり意味がないので、以下のことに留意する必要があります。
・最低賃金/平均賃金、と平均に対する割合を用いる(Kaitz index)。medianでも良い。どちらも一長一短。
・税金の影響を考慮。税金を引いたnetでの最低賃金を考えるのが望ましい。
・最低賃金でカバーできないinformal sectorの割合を考慮。
(・時系列の場合はもちろん物価水準を考慮)


<最低賃金の役割:理論>
・競争市場では最低賃金は失業を増やす。(補足:最近ここが強調されすぎな気がする)
・市場の不完全性がある場合、最低賃金設定により賃金も雇用量も上昇する可能性がある。
-1.企業に独占力がある場合(買手独占)
-2.Job-searchに何らかのコストがかかる場合(採用コスト、サーチコストなど)
 -最低賃金の設定がサーチ努力水準を高め、賃金も雇用量も上昇する可能性がある。
・最低賃金が従業員の教育投資による生産性向上を促す可能性がある。


<最低賃金に関する実証結果>
・企業レベルのデータ:最低賃金は基本的にnegativeな効果。特に若年層で顕著。
・最低賃金の上昇はinformal sectorの賃金を上昇させる。
・自然実験による実証:Card and Kruegerのfast food店における実証。positiveな影響を示唆。論争多し。
・Worker historyを用いた実証:negativeな結果もpositiveな結果も出ている。


posted by とも at 01:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働問題・労働経済学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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